| (71)大倉喜七郎の夢〜冬は川奈、夏は天城高原 |
番組名:伊豆伊東のゴルフ物語 |
更新日(2020/03/22)

日本ゴルフ協会に加盟しているゴルフ場の数は、土地の広い北海道が一番多く、静岡県下の加盟クラブは53クラブを数える。その静岡県下の伊豆半島の伊東には、川奈のゴルフコース(36ホール)を筆頭に、3コースもある。伊豆半島に点在するゴルフ場は、気候よし、食べ物がうまく、ゴルフ天国といえるだろう。冬場は暖かいし、湧き出る温泉の質は良好この上なしだ。これに対して関東平野に点在する各ゴルフ場は、温暖化傾向が強いご時世ながらも冬場は寒い。
そこを見越した大倉喜七郎は、夏場は涼しい天城高原にゴルフ場の建設に踏み切った。コースの設計はその道の第一人者といわれる井上誠一に託した。井上は東京・お茶の水にある井上眼科にご縁があり、若い頃は埼玉県の霞ケ関カンツリー倶楽部の会員として倶楽部競技はもとより関東のクラブ対抗競技などで活躍した。ところが結核に侵され、伊東での療養生活を余儀なくされた。健康管理の上でゴルフプレーが無理と知るや好きなゴルフのコース設計の道に入った。余談だが、井上はアメリカへコース設計勉学のために海を渡ったが、これを大倉が支えている。井上が設計した大洗ゴルフ倶楽部は1953(昭和28)年の開場で、日本オープン、日本プロ選手権の舞台になったコースだ。
伊東のゴルフ場を代表するような存在の天城高原ゴルフコースは、全面ベント芝のコースで夏場は涼しいのが特色だ。『夏の軽井沢を思い出す』(暖香園・北岡貴人氏)というほど、夏のムシムシする暑さを忘れさせてくれる快適環境下にあるコースだ。 川奈と天城高原の二か所のゴルフ場は、大倉が地域開発を念頭に置いて手掛けたゴルフコースだ。関東地区では味わえない良さがあり、ゴルファーなら一度は行ってみたい名コースといえよう。
《写真上・川奈ホテル/写真下・コース設計家井上誠一(左端)〜大洗の設計打合せ》
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