| (59)高麗芝のグリーン〜日本のゴルフ場独特の芝 |
番組名:伊豆伊東のゴルフ物語 |
更新日(2019/10/14)

カナダカップで日本が初優勝でき、国内の普及に拍車がかかった陰には、日本独特の高麗芝のグリーンがある。事実、競技において外国のプロたちは、一様に短い距離のパットに苦しんだ。芝目が強いから短いパットといえども気が抜けない。海外におけるコースのグリーンは、芝目の弱い、常緑のベントが主流だったからだ。
日本のゴルフ場は昨今、グリーンの芝は西洋芝(ベント芝)を採用しているところが多いが、実はこの種の芝は管理に高額な費用が掛かる。高麗芝の3倍といわれるが、これがプレー費に重くのしかかっているようだ。だから日本のゴルフ場のプレー費は安くならない。カナダカップで中村寅吉が短いパットを無難に沈められたのは、日本の高麗芝育ち故の技術が生きた。

なぜ、ベント芝が流行ったか。時代は終戦直後に遡るが日本のゴルフ場を接収した米軍のゴルファーたちは休眠して黄色に変色する高麗芝のグリーンを敬遠した。そこで西洋芝の種子を輸入して育て、本グリーン(高麗芝)の手前に特設の小さなグリーンを造った。この常緑芝は改良を重ね、やがて冬休眠する高麗芝に代わって主役の座についた。ベント芝は表面が柔らかく、ボールの転がりがスムーズで、落下したボールがよく止まる。新しいゴルファーは高麗芝のグリーンを知らない。ベント芝が本流と思い込んでいるようだ。
カナダカップに話を戻すが、会場の設定で大きな問題だったのは高麗芝だ。グリーンの設定が問題だったが、そこに賢者、小寺酉二(日本ゴルフ協会常任理事)の登場となる。
『日本には日本の独特の芝がある。それは高麗芝のグリーンだ!』
カナダカップ優勝の裏には、高麗芝の味方があった。
≪写真右上・霞ケ関CC18番の高麗芝のグリーンと小寺酉二氏≫
≪写真左上・カナダカップ日本優勝の瞬間を見守る観衆と中村(右)と小野(左)≫
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