| (39)大倉の人材育成の一環〜キャディーの制服に見るお洒落心 |
番組名:伊豆伊東のゴルフ物語 |
更新日(2019/03/15)

大倉喜七郎の伊東における事業展開の課題の一つに、地元優先の雇用と人育てという問題が横たわっていた。大倉はホテルで働くスタッフもさることながら、ゴルフ場の現場で働く女性キャディーにまで気を配ったのは注目される。
ゴルフ場のキャディーといえば、初期の時代は少年たちのアルバイトが多く、家計の補助役だった。川奈の場合もゴルフ場ができ、収入源の確保は地元民にとっては有難かった。
『川奈にホテルやゴルフ場ができる以前、用地を買収する段階から、大倉は地元民の職場確保を優先する方針を立てていたそうだ』(暖香園・北岡貴人氏)といわれる。
その川奈のゴルフ場で働くキャディーの服装にも、なんでも一流を好む大倉のお洒落心が表われている。競技も一流、コースも一流、だから裏方も一流でなければ、という大倉の方針の表れだったろうか。
川奈の所属プロゴルファーだった陳清水の夫人ふみ子は結婚前、川奈のホテル勤務の経験があるが、大倉のことは『お洒落な、気配りをする方』と話していた。その彼女にはこんな秘話がある。ある日のこと大倉から『君、女子プロゴルファーにならないか』と声を掛けられた。彼女がまだ20歳代になったばかり『女子プロといってもなにをするのか見当もつかないのでお断りをしました』と語っていた。もし、この時点で陳夫人がその気になっていたら、日本のゴルフ史の上、夫君より特記される人物になっていたかも知れない。
《写真・大倉と洒落た服装のキャディー》
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