| (37)欧州の旅の際、プロの模範プレーをご覧 |
番組名:取材メモ・写真に見る日本のゴルフ史 |
更新日(2021/08/08)

昭和天皇は皇太子時代の1921(大正10)年の春、欧州各国訪問の旅に出られた。今日とは違い、航空機はなく日本海軍の戦艦に乗船されて長い船旅を経験なさった。日本を出発されてセイロン(スリランカ)に立ち寄られ、現地のコースでプレーされたが、船上ではデッキゴルフを満喫されている。英国ではロンドン郊外にあるザ・アディントンゴルフクラブで、イギリスのプロによる模範プレーをご覧になった。
この模範プレー見学のお膳立てをしたのは、関西を代表するゴルファーの高畑誠一(日商株式会社[現・双日]元会長)だった。当時、貿易商鈴木商店のロンドン駐在員で、関西の名門である廣野ゴルフ倶楽部の創設に関わった中心人物として知られた人だ。
高畑は晩年、園遊会に招かれた際、昭和天皇との会話の機会に恵まれ、ロンドンでのプロの模範プレー見学のことを持ち出した。すると陛下は『よく、覚えています』とお答えになったそうだ。
天皇はこの欧州訪問でこの他、パリ郊外でもプレーされている。
昭和天皇のゴルフについては、周囲からの制約もあり、ご随意にプレーなさる機会は少なかったようだ。しかしご結婚後は皇后さまと新宿御苑の皇室専用のコースをよくお回りになられている。腕前は皇后さまの方がいいスコアをお出しになった、という記録が御苑に残されている。お揃いでお出かけになられ、プレーの後は御苑で採れた野菜をお土産になさるのも楽しみの一つだったそうだ。
《写真・大正10年、英国のロンドン郊外のザ・アディントンゴルフ倶楽部で英国のプロの模範プレーをご覧になった》
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