(10)草創期婦人ゴルファ―たちの服装 |
番組名:取材メモ・写真に見る日本のゴルフ史 |
更新日(2020/12/20)
日本のゴルフの草創期における婦人たちはどんな服装で楽しんでいたか。ゴルフは今日のように誰しもが楽しめる時代ではなく、ましてスポーツとなれば、とくにそれ用のウエアもなかった。その時代はスポーツとは男性のものという風潮が強く、先人たちは服装の調達にはご苦労があったようだ。
いま、ゴルフはご婦人方の間では人気のあるスポーツで、色や形の違うしゃれたスポーツウエアが用品店にところ狭しと並んでいる。競技種目ごとのウエアが豊富で、ファッションを楽しむことができるのが人気の根源かもしれない。陸上のへそ出しルックも男性の目を引き付ける。
さて、草創期におけるゴルフの服装は、テニスウエアが主流だった。白を基調としたもので、長袖、ロングスカートで優雅にゴルフを楽しんでいた。ましてご婦人方の間では声高らかに爆笑とはゆかず、おしとやかがモットーだったようだ。
日本における女流ゴルファーの草分けといわれる三井栄子(1895〜1977)は、大正時代からのゴルファーだが、テニスからゴルフに転向した時、『どんな服装でクラブを振ったらいいか・・・』と思案したそうだ。
日本における女子ゴルフ競技の始まりは、大正15(1926)年の関東、関西婦人対抗戦だがロングスリーブにロングスカートという白ずくめの服装だった。それ以前は和服姿でボールを打っていたらしい。この姿だと長いパットが決まったからといってこぶしを振り上げることもできなかったろうに・・・。
《写真・昭和初期、和服姿でゴルフを楽しむ赤星四郎夫人》
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