(22)チャイナドレスがお似合いのチャンピオン |
番組名:取材メモ・写真に見る日本のゴルフ史 |
更新日(2021/03/29)
日本の女子アマチュアゴルフの女王を決める日本女子アマゴルフ選手権は1959(昭和34)年から始まった。それ以前の女子競技は、毎日新聞と報知新聞社が開催を支援した関東の女子倶楽部(関東の女子ゴルファーの同好会)の競技くらいしかなかったが、カナダカップの日本開催以降女子ゴルファーが増えたこともあり、この年、日本ゴルフ協会主催で日本選手権が創設された。国内ばかりではなく、ハワイや在日米軍の将校らも参加し、67人の婦人ゴルファーたちが2日間54ホールストロークプレーにて争われた。コースは野村駿吉が理事長を務める東京ゴルフ倶楽部で、第1日はハワイのE・ジャコラが123打でトップに立ち、最終日もそのまま逃げ切り、通算249打で初代のチャンピオンに輝いた。日本勢で一人気を吐いたのは横河初子。大柄な陸軍大佐のアミジッヒと2、3位を争うプレーオフを制して2位の座を確保した。
競技終了後、参加選手は思い思いの服装で表彰式に出席したが、一際、目立ったのはチャンピオンに輝いたジャコラのチャイナドレス姿だった。緑のドレス姿に取材各社のカメラマンは一瞬、シャッターを切るのを忘れるほどで、さながらハリウッド映画の『香港』で主役を演じたジェニファー・ジョーンズのようだった。
《写真・優勝カップを手にするジャコラさんとプレゼンターの野村JGA副会長》
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