(14)学生ゴルフの紆余曲折 |
番組名:取材メモ・写真に見る日本のゴルフ史 |
更新日(2021/01/21)

現在、学生ゴルフの競技は日本学生ゴルフ選手権(公益財団法人日本ゴルフ協会:JGA主催)を筆頭に関東、関西、中部、九州、北海道など各地区別の学生ゴルフの組織が活動している。だが、学生とはいえゴルフ倶楽部の会員であれば、地区別の一般の競技にも出場できる。そのためだろうか、以前のような学生ゴルフの組織力がなくなったともいわれている。学生のプロ予備軍的な動きもあり、学生ゴルフの組織強化が求められている。
太平洋戦争中、スポーツは自粛させられていたが戦後、日本に駐留した米軍のお陰で、芋畑になっていたゴルフ場は復元されたため、ゴルフの復興は早かった。学生ゴルフは朝日新聞社がその活動を支援した。1953(昭和28)年に学生連盟が復活、9月には戦後初の関東の学生競技会が開催され、慶應義塾の松本富夫が優勝した。また学生の技術向上を願い、ベテランゴルファ―を招いて学生のための講習会を開くなど、ひたすら学生ゴルフの普及に力を注いだ。
さらに、11月には戦争で中断されていた全日本学生の競技を兵庫県の廣野ゴルフ倶楽部で復活させた。優勝は松本富夫。この競技が、今日の日本学生選手権に繋がっている。主催は関東、関西の学生ゴルフ連盟で、朝日新聞社が後援だった。しかし1959(昭和34)年から主催は日本ゴルフ協会に代わった。朝日新聞社が後援から降りたこともあり、財政的な面から、JGAが主催を引き受けて、今日に至っている。
《写真・日本学生選手権の開催をJGAが引き継ぎ、挨拶する野村JGA副会長〜霞ケ関CCで》
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