| (29)ヘビー級世界チャンピオンのゴルフ |
番組名:取材メモ・写真に見る日本のゴルフ史 |
更新日(2021/05/27)

太平洋戦争に敗れた日本に米軍が進駐したのは、1945(昭和20)年代のこと。銀座の目抜き通りをジープが走り、リンゴの唄が流行して、日本は平和な時代に向かった。その頃からアメリカから著名なスポーツ選手や芸能人たちが日本を訪れた。日本に進駐している米軍兵士の慰問だった。ハリウッドの喜劇俳優ボブ・ホープもその一人だが、著名なプロゴルファーの来日は、ゴルフ王国らしかった。1951(昭和26)年にはロイド・マングラム、ジャック・バークがやって来て程ヶ谷カントリー倶楽部、小金井カントリー倶楽部でプレーを披露した。この時ボクシングの世界ヘビー級チャンピオンだったジョー・ルイスが二人のプロに挟まれてプレーしている。ルイス(1914〜1981)は“褐色の爆撃機”というニックネームを持つヘビー級の世界チャンピオンで、11年間にわたって王座を守ったという無敵のボクサーだった。リングの外ではゴルフの名手としても知られ、アマチュアのゴルフ競技に出場している。
小金井カントリー倶楽部における3人のプレーには、観客に交じって軍服姿の米兵士の姿があった。観客の関心はルイスのプレーだった。世界一のハードパンチャーはボールを叩き潰すのでは・・・と妙なところに興味が注がれた。だが、ルイスは大きな体に似合わずソフトなスウィングの持ち主で、ゴルフは手堅さが身上だった。本業のボクシングでは腕自慢の兵士の挑戦を受けたが、ルイスの軽い一発で皆、ダウンを喫した。その一幕が当時のニュース映画で紹介された。
《写真・1951年、小金井CCでプレーするマングラムとルイス(手前)》
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