更新日(2009/07/09)
黒豹とは南アのゲーリー・プレーヤーのニックネーム。黒ずくめのウェアーで世界のゴルフ界を沸かせた男だ。今年のマスターズトーナメント(4月9〜12日、米ジョージア州オーガスタ)の開幕を前に『マスターズ卒業』を宣言した。すでに73歳。体力面で距離の長いコースではもはや無理と悟ったのだろうか。マスターズの舞台から姿を消す名手に、多くのゴルフファンは寂しさを感じている。彼は日本でも馴染み深いゴルファーで、来日は数度に及んだ。その都度、多くの教訓を残している。体力の増強、精神集中の重要性を訴えていた。
『私が世界の強豪と互角に戦えたのはたゆまず体力を鍛えてきたからだ』という語録がある。昭和40年代のこと。日本のプロ競技で優勝した時、表彰式を前にコースを走り、腕立て伏せをやってのけた。
『あれはやり過ぎ』という声をよそに、平然とやり通した。現在、日本のツアープロたちはオフシーズンに筋肉トレーニングで体力増強を図っているのは、プレーヤーが残した教訓だろう。
マスターズ出場は通算51回に及んだ。その間、61(昭和36)年には外国人は優勝できないというジンクスを破って初優勝した。マスターズの王座はスニード、ホーガンからビッグスリー(パーマー、ニクラウス、プレーヤー)、さらにタイガー・ウッズ、フィル・ミケルソンの時代へと大きく流れを変えた。
【写真・67年、ビッグスリーの一員として来日した時のプレーヤーのショット】
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