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“細川流”のユーモアで対処していれば・・・ 番組名:ゴルフ温故知新

更新日(2018/04/18)

  去る4月4日のこと。大相撲一行の地方巡業が京都府の舞鶴市で行われた時のことだ。挨拶に立った同市の多々見良三市長がクモ膜下出血のために突然、土俵上で倒れた。客席にいた女性の看護師が急遽土俵に上がり、心臓マッサージの応急手当てを施した。そのお陰で市長は尊い一命をとりとめた。

    この間、土俵に上がった女性に対して場内放送は『女性は土俵から降りてください』と連呼し続けた。この場内放送が大きな反響を呼び、テレビや新聞で妥当か否かが取り上げられ、日本相撲協会の八角理事長はお詫びのコメントをもって陳謝する事態になった。

    国技を自認する大相撲は元来、女性が土俵に上がるのを認めていない。これが伝統になっている。過去、内閣官房長官だった森山真弓さんが土俵に上がろうとして、相撲協会から拒否された一件がある。内閣総理大臣杯の授与のためだったが、結局代理が優勝力士に手渡した。

    森山さんといえば関東の名門ゴルフ倶楽部の週末にゲストとしてプレーを希望していたが、女性なるがゆえにプレーを断られたことがある。これに対して森山さんは『女性差別』として猛抗議した。これを耳にした時の日本ゴルフ協会(JGA)会長だった細川護貞さんは『抗議に対してはユーモアをもって返答すべきだよ』とこんな洒落を披露してくれた。

『森山さん。森山さん。来場をお断りしたのは女性を差別する気は毛頭ありません。あなたを保護してのことですよ』

『だって考えてください。週末のゴルフ場は圧倒的に男性が多く、ロッカールームは裸のオンパレードですよ。そこに女性のあなたに入ってもらうわけには参りません。差別ではなく、あなたを守るためにお断りしているのですよ』

    ゴルフ発祥の地セント・アンドリューズのガードマンはこういう。『週末のクラブハウスは男性の天国です。例え女王様でも入ってもらうわけには参りません』

舞鶴での一件は『女性の方には土俵上でまわしを締めて相撲を取ってもらう訳には参りませんので・・・』というユーモアがあれば場が和んだのに・・・。

《写真・在りし日の日本ゴルフ協会(JGA)会長の細川護貞さん。ユーモアのある会話を好んだ》