不可解なゴルフ用語の横行 番組名:ゴルフ温故知新

更新日(2014/10/09)

  最近、気になるのは、不可解なゴルフ用語の横行である。とりわけ新聞、テレビの報道で使われる用語の間違いが気になる。果たしてゴルフの重要な用語は『死語』になったのだろうか、と思えてならない。その顕著な例は『メダリスト』『スコアをのばす』という言葉だ。

 メダリストとはメダルの受賞者。その意味は選手権競技の場合、マッチプレーの勝ち抜き戦に進出する競技者を選ぶ。まず全員参加の予選ストロークプレーを行い、規則の上で上位8、16、32、64人を選抜する。そこでストロークプレーで一番いいスコアを出した競技者をメダリストとして、そのベストスコアを称えてメダルが贈られるのだ。なぜならばマッチプレーに入ると、予選のスコアは関係がなくなるからだ。

 だが、昨今の報道は、『〇〇は予選をトップで通過した』と伝えている。ストロークプレーと混同していないだろうか。『〇〇がメダリストに』と伝えるのが正しい。

  『スコアを伸ばす』というのも、理解できない。スコアは縮めるものでなかったろうか。伸ばすと表現すると沢山叩く、とならないか。ゴルフのスコアは少ない方が勝ちのはず。

  『ベストアマ』という用語も消えた。1950(昭和25)年、在日米軍の呼びかけで、関東オープン選手権が創始された。腕自慢の米兵が多数参加して、関東在住のプロがこれに加わった。この時、米軍から『一番いいスコアを出したアマチュアを表彰したい、とベストアマチュア表彰制度』の提案があり、実行された。日本のゴルフ界に初めて登場した用語だった。この用語について戦前からの古いゴルファ―鍋島直泰さんに尋ねたことがある。

  『戦前のオープン選手権には、こんな制度はなかった。オープンとはアマもプロも同一条件でプレーするのだから・・・。でも、ゴルフに精通したアメリカ人の発案だから正当なことだ』という返事があった。

しかし、オープン選手権でアマチュアが健闘して上位に進出しても、いまは‘ローアマ’。なんだか変だな。

《写真はJGAゴルフ発行のゴルフ規則者》