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日本人にゲンのいいバルタスロールGC(米ニュージャージー州) 番組名:ゴルフコース見聞録

更新日(2016/08/04)

  2016年度のUSプロゴルフ選手権がこの8月1日、米ニュージャージー州にあるバルタスロールGC(パ-70)で最終ラウンドのプレーが行われ、米国のジミー・ウォーカーが72ホールを通算274打で回り、初めてのビッグタイトルを手にして賞金180万ドル(約1億8400万円)を獲得した。ウォーカーはツアー6勝目。昨年の覇者ジェーソン・デー(豪州)を1打差に抑えての勝利だった。

  日本から参加した松山英樹は通算271(69・67・67・68)で4位タイに食い込んだ。リオデジャネイロ五輪のゴルフ競技日本代表の池田勇太と谷原秀人はともに通算277打(+13)で33位タイを分け合った。

  選手権開催クラブのバルタスロールGCといえば、古くから日本のプロには馴染みの深いコースだ。いまから36年前、このコースで行われた1980(昭和55)年のUSオープン選手権で青木功がジャック・ニクラウスと死闘を演じた大記録が残る。ニクラウスは4日間の競技で青木と同じ組でプレーしたが、結局通算272打で逃げ切り、4度目の優勝をさらった。青木は2位に終わったが、その善戦健闘ぶりが翌日の夕刊各紙の紙面を飾って青木の善戦が日本のゴルフ界で改めて大きな話題になった。

  もっと昔を紐解いてみると、こんな実績もある。1936(昭和11)年、陳清水と戸田藤一郎が米西海岸で行われたサーキットに参加しているが、その流れでUSオープン出場の機会に恵まれた。この時、陳清水が大活躍して45位タイの記録がある。優勝は米国のトニー・マネロでスコアは282打。その前年に中村兼吉がオークモントで57位タイになったが、それを凌ぐ健闘だった。

  この時、善戦した陳は帰国後『バルタスロールのコースは日本の平らなコース(趣が茨城、千葉各県にある古いコースに似た面がある)に類似しているので日本人にはプレーしやすい。近い将来、日本のプロがいい結果を出せる』と予言したことがある。その言葉を裏付けたのは1980年の青木の健闘であり、今回の松山の4位タイであり、池田、谷原が33位タイという結果であろう。いまは亡きベテランプロの洞察力の鋭さ、予言には恐れ入る。

《写真・陳清水(関東プロ優勝〜昭和31年、鷹之台CC)》〆