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新宿御苑100年、御苑にあったゴルフ場 番組名:ゴルフコース見聞録

更新日(2006/11/03)

 東京都心にある新宿御苑(新宿区内藤町11)が、開設100年という節目を迎えた。この地は江戸時代、信州高遠藩主だった内藤家の屋敷があった。廃藩置県後の明治5年、この土地は内藤家から国に上納され、明治12年になって、わが国の近代農業の振興を目的とする『内藤新宿試験場』が設置され、宮内省所管の新宿植物御苑となった。

 明治39年、庭園造園により現在の体裁が整い、名称も新宿御苑になった。苑内にある主な建造物は旧洋館ご休憩所を始め旧御涼亭、温室などがあり、桜、菊など季節の植物栽培や、日本庭園、イギリス風形式、フランス式風景式庭園が参観者に親しまれている。

 現在は環境省自然局新宿御苑管理事務所が管理しているが、国民の広場として月曜日を除く毎日、一般に解放されている(入園料は大人200円)。

 さて、新宿御苑といえば昭和天皇が崩御された折、大喪の礼がここで行われたことを思い出すが、新宿御苑には皇族方専用のゴルフコースがあり、昭和天皇は皇太子時代から、ここで盛んにクラブを振っておられた。ゴルフコースが誕生したのは大正7(1918)年のことで、ゴルフ界の重鎮だった大谷光明さんの設計による4ホールがあった。その後、9ホールに拡幅され、各皇族方も利用された。苑内の中央にある池を越えるホールもあり、芝の植わった中央の広場は、今もコースの名残が感じられる。

 多くのゴルファーは新宿御苑ゴルフコースの存在は知らず、昭和天皇が熱心なゴルフ愛好家だったことも知る人ぞ知るの史実である。昭和天皇は大正6年頃からゴルフに親しんでおられ、外国では都合3度プレーなさった。大正13年、皇后様とご結婚直後はよく、おそろいでコースにお出になった。平成元年2月24日の大喪の礼が新宿御苑で行われたことはゴルフ好きだった昭和天皇ゆかりの地での葬儀だったといえる。

 【写真は現在の新宿御苑、コースの面影が感じられる】