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呉羽の焼き芋 番組名:ゴルフコース見聞録

更新日(2006/03/08)

春に焼き芋の話はいささか時期はずれだが、富山市にある呉羽カントリークラブ(富山市三熊)の売店に登場する絶品の『焼き芋』を紹介したい。呉羽カントリークラブは昭和35年開場した36ホール完備の会員制のクラブだ。北陸地方では片山津ゴルフ倶楽部についで二番古いゴルフ場で、会員は北陸財界のお歴々が主流になっている。富山市の中心部から車で30分という好位置にあり、地の利に恵まれていることから週末は多くの愛好家で賑わう。話題の焼き芋はコースの売店で売られている。味よし、大きさが手頃で、東京からプレーに来たゴルファーの中には、わざわざ焼き芋をお土産に持ち帰ると人もいるという。

 呉羽のサツマイモは毎年、ゴルフ場が保有する約1650平方メートルの遊休地を活用して栽培される?紅あずま?という早稲の品種で、味がよく、食べて胸焼けしないという自慢の一品だ。ここで収穫された芋は売店に並べられたり、ゴルフ場の贈答品として関係先に配られたりしている。

 呉羽カントリークラブ一帯はこの地域独特の砂地になっていて、サツマイモの栽培には最適の地といわれ、芋以外には梨や葡萄など果物の収穫も豊富なようだ。

 さて、焼き芋の味の決め手は熱をどう通すかにかかる。コースに点在するそれぞれの売店には地元の北陸電力が開発した?遠赤外線焼き芋器?を備え付けていて、プレーの流れを読みながら係員が手際よく芋を焼いているが、売店で一休みするゴルファーからは『お値段安く、味のいい芋で一時の空腹を満たすのはヘルシーで最高!』という絶賛の声もあれば『芋は戦争中のことを思い浮かべさせてくれる。ゴルフができる喜びは感無量』と概ね焼き芋を歓迎の声が多い。  

呉羽の芋はコースとして利用できない遊休地の有効活用に端を発した副産物だが、砂地であったことも幸いした。ゴルフ場にスタッフは『世間はいま時、芋なんて振り向いてくれないと思っていたら、初期の収穫から味が良く、会員さんからお褒めをいただき毎年、栽培に熱が入ります。ヘルシー志向の今日、とりわけ女性の方に好評のようで・・・』と増産に拍車がかかる。

昨今、ゴルフ場の売店はその地域の特産品を並べ、売り込みに熱心だが、お値段が少々高く、ゴルファーの食指が動かない。その点、呉羽の芋はお値段安く(売店では一本50円程度)、味がいいので、人気商品になった。地域の特性を生かして生産された健康な食べ物の提供は、ゴルフ場の話題作りとして一挙両得な事業といえそうだ。