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青山学院大学体育会ゴルフ部 番組名:我がゴルフ部紹介

更新日(2013/05/01)

創部は資金稼ぎにぺンキ塗りとビラ配りから


昭和34年頃のこと。青山大学の内部で「ゴルフ部を創ろうという動きがあった。だが、なかなか実現しなかった」(創部に骨折った永田一精氏その時分の社会的風潮は、学生のゴルフが認められるような状況ではなかった。しかし、その直後から、ゴルフに対する寛容さが生まれ始め、やっとの思いで創部にこぎつけた。そこで部の人材確保を実行したのは永田一精氏(OB会会長を歴任、丸善勤務)だった。学生間でゴルフを知る数少ない人物だった。ゴルフができると聞けば飛んで行って部員に勧誘した。ゴルフを知っている先生がいれば、訪ねて教えを乞うた。

かくして6人の部員が集まった。メンバーは高木邦雄、魚山孝、大喜多義孝、宮崎高幸、西川英彦、三宅伸宣。永田と高木は幼少期から親しかった。家庭内でゴルフは身近なものだった。さて、部員を確保した部としての活動開始は「チャームスクール」のビラ貼りだった。フレッド浜田先生=英語教師=が経営するチャームスクールの手伝い。ビラ配りとペンキ塗りをやりながら運営資金を稼いだ。浜田先生は《変な外人》みたいな先生で、ゴルフがうまかった。ハンディ7といわれた。素人集団だから、知識のある人から教えてもらいたい一心で、浜田先生を訪ねた次第だった。      

6人が練習できるコース探しは難儀だった。やっと米軍のキャンプドレークを探し当て、ここを訪問してキャディマスターの秋田氏にプレーはできるよう懇願した。米軍管理のゴルフ場だから容易に許可してくれた。日本のゴルフ場だったら、さて……。この時は朝早く池袋駅に集合し、キャンプドレークまで通った。ここで技術を覚え、ルールを知り、ゴルフを学んだ。

どうにか、コースを回れるようになった時、部員のこねで安い料金で伊東国際ゴルフ場(旧伊東観光ゴルフ場)を利用して2週間の合宿をやった。ここがゴルフ部の正規の出発点になった。

昭和35年4月、新入生が大勢入部した。宮内俊司、郷森克、赤松豪、横井強、この時、女子の入部もあった。部の総勢は60人を超えた。同時に学連加盟が懸案事項になった。学連加盟の条件として、部員の中にシングルハンディが必要という項目があった。そこで、窮余の一策としてハンディ16の高木を急遽シンブルハンディに仕立てた。少しうまい三宅が10、永田は12、西川が12のリストを作成して慶応、学習院の推薦を得てこの年に加盟を果たした。加盟後の初戦はブロック戦だった。伊東観光ゴルフ場で行われたが嵐で悪戦苦闘した。スコアは高木の98がベストスコアという状況だから、チームは最下位だった。

その後、中日杯関東学生の予選は全員が落選。この苦渋を契機に大学の裏にあった青山ゴルフセンターで猛練習が始まる。その甲斐あってCブロックで優勝できた。大利根CCでのBブロック入れ替え戦を制して昇格を果たす。三倉、高木、三宅、伊奈、宮内、横井、菊川のメンバーだった。

菊川は昭和38年、日本学生選手権(狭山)で2回戦に進出して注目された。 昭和39年入学の中尾晴彦は「この年は南軽井沢でBブロック最下位。入れ替え戦は上智大と。渡辺実の劇的な逆転劇があり、Cブロックの転落を免れた。40年春のBブロックでは最下位。成蹊戦を制して辛くもBブロックを維持できた。

青山学院大はこのようにBとCの境を行ったり来たりの状態だった。異色の存在はイギリス流のゴルフにこだわる西川英彦(昭和36年卒)がいた。ゴルフより英語が得意で、実力は今一だった。自由気ままな風潮の持ち主で、厳しい規律、スパルタ練習は無縁だった。これが“青山流”の源流なのか。


女子優位の部といわれたわけは

連盟加盟校の名簿の上では圧倒的に男子が多い。だが青学の場合は男女半々の勢力だった。昭和40年入学、43年女子主将の田中のぶ子(田中誠の妹)は「部員は35人、毎日、学校の屋上のドライビングレンジ(6打席)でボールを打った。トレーニングはマラソン、体操、腕立て伏せ、階段の駆け上がり、素振り。不平を言う部員はいなかった。主将の行動に部員はついてきた」と語っていた。

43年4月、関東女子大学対抗戦(取手国際ゴルフ場)に田中のぶ子、佐藤京子、小林和子、加藤節子のメンバーで初優勝した。学習院、慶応を抑えた。翌44年月も連覇した。2位の明治学院大以下を大きく引き離しての圧勝だった。関東女子学生選手権で田中は3位、小林は5位、加藤6位と上位を青学勢が占めた。

「女子は一流のプロにレッスンを受けている。経済的にゆとりがあるからだろう」と男子部員をうらやましがらせた。45年7月には関東女子学生に加藤節子が勝った。翌44年8月の日本女子学生には小林が2位の健闘。女子優位の青学はさらに湯原光葉が日本女子学生に初優勝し、その後は谷弘恵が2位、さらに優勝と健闘しているのが女子優位のゴルフ部といわれる所以だろう。

さて、現役陣の現状は男子がDブロック4位。1年生が主力だ。女子はCブロックの4位(ともに平成24年度秋季ブロック戦終了時)。 部員数は男子19人、女子は6人である。

《青山学院大学体育会ゴルフ部役員》

部 長 安井 年文
コーチ 平井 公義
主将(男子) 設楽 高史
副将(男子) 柳田 泰知
主務(男子) 馬渡 昌哉
主将(女子) 福澤 加織
副将(女子) 渡邉 有理
主務(女子) 則俊 未来