《コメの飯だよ》が口癖だったプロゴルファー栗原甲子男(かしお)さん 番組名:孔球偉人列伝

更新日(2013/03/29)

先ごろ、倶楽部創立70周年を迎えた小金井カントリー倶楽部(東京都小金井市)に栗原甲子男(くりはら かしお)さんという名物プロがいた。亡くなって久しいせいか、最近は彼のことが話題になることはない。

 栗原さんは大正13年、東京・国分寺生まれ。農家の倅だったが、家計を助けるために小金井CCのキャディになった。ボールを器用に打つことからプロの道が開け、戦後、小金井CCが米軍に接収されると、米兵間でレッスン上手のプロとして信用された。

 競技面で脚光を浴びたのは昭和29年。この年、関東オープン、関東プロ各選手権に勝ち、カナダカップの日本代表としてワシントンに遠征している。パッティングのうまいプロとして有名になった。小柄だったので、背を丸めて地面にへばりつくような独特なパッティングフォ―ムを真似るアマチュアが多かった。性格は陽気で、競技の成績がいいと『今日はね、コメの飯だよ』と愛嬌を振りまいた。

 コメの飯とは栗原さん特有の表現で、麦飯で育った環境から賞金を頂けると白いお米のご飯が食べられるという嬉しさの表現だった。栗原さんが勝った競技は関東オープン、関東プロ、読売プロ選手権、日本プロはランナーアップが2回。戦後が生んだ関東の人気プロ。愛称は《かしちゃん》だった。

《写真・読売プロ選手権に優勝した時の栗原さん〜昭和29年》