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2度泣いた新チャンピオン、両親をも泣かす 番組名:孔球偉人列伝

更新日(2011/06/01)

 っては泣き、負けては泣くのは洋の東西には関係ないらしい。初優勝をとげた石川さんは、勝っては泣き、周囲に祝福されて泣き、それを目の当たりにしたご両親まで泣かせた。

 前日イーブンパーの72をマークした石川さんは3位。
昨年(相模CC)は本選の前半でカットの憂き目を見た。それ故に今回は優勝に手が届くとは思っていなかったらしいが、心密かに巻き返しを図っていたらしく、悲願が叶って2度も泣くシーンがあった。
それを物語るのは最終ホールのプレーが終わった時だ。内藤正幸競技委員長から『君が優勝だよ』と声を掛けられても半信半疑の無表情。2〜3歩あるいてから実感が込みあげたのだろう。優勝の喜びに顔をくしゃくしゃにして涙を流した。

 この日、石川さんは前半を終わってトップに立った。『自分のゴルフに徹した』(石川さん)という手堅い作戦を展開しながら、勝利の女神に微笑みかけられてのは大詰めの16番(パー4)。2打目を6番アイアンでグリーンを狙ったらラッキーな一打になり、ホールに吸い込まれた。『予期せぬイーグル』(石川さん)で、一気に通算―5のスコアになって競り合った相手を振り切った。

 だが石川さんはライバルのスコアには全く無関心だったため、自分がトップであることも全く気付かなかったらしい。スコアカードを提出して、大勢の参加者から祝福の拍手が沸き起こると、実感がこみ上げたのか、また目を真っ赤にして泣いた。この日、観戦した父親の淳一さん(41歳=ゴルフインストラクター)、母の光枝さんも感涙に咽んだ。前年の屈辱を果たした果報者の18歳の少女が、両親まで泣かせた一シーンである。