南部利昭さんの悠揚迫らぬゴルフ 番組名:孔球偉人列伝

更新日(2009/04/17)

 靖国神社9代目の宮司を務めていた南部利昭さん(73)が1月7日、虚血神経性心不全で亡くなった。南部さんは旧盛岡藩主、南部家45代目、学習院大学では常陸宮と同期だった。ゴルフのホームコースは父君、利英氏(戦前の企画院総裁、技術院総裁各秘書官)と同じ東京ゴルフ倶楽部。
 大学卒業後、サラリーマン生活を送ったが平成16年、神職の経験のないまま靖国神社の宮司(9代目)に就任した。趣味はゴルフで、ホームコースは父君と同じ東京ゴルフ倶楽部だった。腕前はあくまでもマイペース。悠揚迫らぬプレー振りに親友たちのゴルフ評は『スコアには全く無頓着のマイペース、?行く先はボールに聞いてくれ?という内容だった』というのが南部さんのゴルフだった。
 ゴルフ好きは父親譲りだったらしいが、ゴルフの腕前は利英氏の方がはるかに上だった。昭和10年の倶楽部ハンディキャップ表を眺めると利英氏のハンディキャップは10。赤星四郎、白洲次郎、井上匡四郎、木戸幸一といった当時の強豪たちとをけずった。
 利昭氏は昭和10年のお生まれだがこの年は父君、利英氏のゴルフが絶好調のシーズンだった。同年2月、東京ゴルフ倶楽部のマンスリー競技に優勝、その余勢で倶楽部最高の競技、摂政杯に挑戦した。予選を3位で通過し、マッチプレーでは破竹の勢いで勝ち進んだ。決勝の36ホールマッチではヒューズ氏を7―5で下して待望の摂政杯を手中にした。『利昭氏は父親が摂政杯に優勝した年に自分が生まれた、と嬉しそうに語っていた』とは友人の思い出だ。


【写真・南部利昭氏】